春会期・瀬戸大橋エリア(瀬居島、沙弥島)視察①

 遡ること5月12日、瀬戸内国際芸術祭2025春会期中に、瀬戸芸実行委員会向けの視察ツアーを開催しました❗行き先は、瀬戸大橋エリアの瀬居島、沙弥島です🌴


1965年から、沙弥島と瀬居島が埋め立てによって陸続きとなり、交通の便が良くなりました。まず向かった先は瀬居島。今回はメイン会場が沙弥島から瀬居島に変わったということで、どんな作品に出会えるか楽しみです✨

ツアーをより良いものにするためにツアーガイドをお迎えし、旧瀬居幼稚園、旧瀬居小学校、旧瀬居中学校へと回り始めました。


瀬居島では「SAY YES」というプロジェクトを立ち上げ、作家の中﨑透さんが同地を初めて訪れた際、頭の中に流れてきたという、1990年代のドラマの主題歌が由来です🎵「工業地帯と島の景色とが隣りあい、融けあい、奇妙なキメラのような風景」と「海越しの瀬戸大橋や工場群を照らす夕陽」を見たときに「余計なものなどない」と思ったそうです。


旧瀬居幼稚園では、

このようなエピソードが約40ほど書かれていて、作品がストーリー仕立てとなっていました。
こちらは、懐かしく感じる可愛い椅子を使った斬新な作品。

こんなとこにバレーボールがある!と驚いたり、

トイレが光っとるな!など、実行委員の方達との会話が途絶えません。このような会話へと繋がることが、「余計なものなどない」ということなのか!と伏線回収しながら回るのも面白いです👐


続いては、旧瀬居小学校。
こちらは小瀬村真美さんの作品で、野菜の静物画を参照しながらセットを組み、3ヶ月間撮影し続けた静止画のような動画です。

ずっと観察していると少しずつ野菜や果物が傷んできて、最後の方には虫が飛んでいる状態となります。ゆっくりと映像が変化するので、最初どうだったかな?と忘れてしまうほど。理科室にあったのは、残された資料と実験器具などを組み直し、撮影された新シリーズです。

各箇所に絵画が飾られ、その絵画と実際同じように陳列されていました。棚を利用したディスプレイは奥行きがあり、理科室の残置物がまさにアートに❗タイトルにある「静物畫」で旧瀬居小学校が再構成されていて見応えがありました。


そして最後は旧瀬居中学校へ。屋上に展示されていたのは白い「いるもの」という早川裕太さんの作品。ふと目をやるところで存在感をアピールしてくれます😊

屋上も含めて4階まであり、8名の作家さんの作品が凝縮されていました!

学校を後にし海を眺めた時に、かなりインパクトがある彫刻像を発見!!🌊

こちらはアフリカのマリの母子像を模した作品。作家の袴田京太朗さんはどこに設置するか何も聞かず作品を制作したとのこと。真っ白な彫刻像はまっすぐ海を眺め、何かを見据えているようです。「彫刻はいつどこにあっても風景に馴染まない、異物としてある。」その通りの景色が広がっていました❗
長くなっているので次へと続きます…。



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